風の道
服部 剛

アスファルトの下に張り巡らされた
地下鉄を降り、改札を抜けて
無表情な仮面の人々とすれ違う逆流は
生ぬるい風になり
この頬をなぶる

だが、視える

人波の間を分かれゆく
目の前の道を
自らの鼓動に応じて、私は歩む 
階段を……のぼったビル群の街で
地上の風に吹かれながら  






自由詩 風の道 Copyright 服部 剛 2019-02-09 21:11:36縦
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