みじかい流星
Javelin

見交わす、
立ちのぼる、
瞳の中の揺らめく樹木
私たちは、いま、もっとも生きている、ということ
強い風に吹きつけられる
一匹の猫が
民家の塀を
豹の速度で駆け登ってゆくさまが見える
掠るように衝突した枝の花びらが
はらはらと
宙へと散り落ちてゆくさまが見える
そのキラめき その奮え
いつだって、そのように
言葉を追い越してゆく
みじかい流星、
立ちのぼる、
行間という名の揺れる樹木、感じながら、


わたしたちは、いま、初めてのキスを交わした、ということ


自由詩 みじかい流星 Copyright Javelin 2019-02-09 19:13:07縦
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