新しい黄昏
犬絵

時の
進み方を
しっかりと知るほどの

勝手に
しなだれかかる
時代が来ている
作られた哀憐が
小さな音を立てて

ぼう、っと燃えている

忘れられない
想い出のダンスを
気高く踊る猫2匹は
今はいない

渡りきれない
一本橋なら
ひとりっきりでも
心を傾けるように
描ききらねばならない

そこで描かれた絵が
心のカタチを
伝えることを
諦めない涼しげな声をあげる

涙に陽は落ちるか
意地悪な黄昏の色のことだけではない
悲しみの歴史を
みんな知っているというが

さてさて
黒猫の瞳に春が
いつやって来るというのだろう






自由詩 新しい黄昏 Copyright 犬絵 2019-01-26 11:38:56
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