夜のベンチ
ミナト 螢

誰かが眠る
夜のベンチの上

欲しいのは
毛布だと言えるなら
きっと幸せな
一日になるね

夜のベンチに
冷たい涙を
落とした瞬間

星の集団が
感染したから
こんなに熱を
放っているのさ

僕には見える
白い光でさえ
あの人の心を
溶かせやしない

塗りたての
ペンキみたいな人に
どうやって触れたら
良いのだろう


自由詩 夜のベンチ Copyright ミナト 螢 2019-01-19 14:59:17
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