ロマンス
ミナト 螢

分裂していく
あの雲のように

幼い子供の
シャボンに映る
虹色の街を
越えて行ったら
追いかけるものが
なくなってしまう

路上に置いた
翼を広げて
輪の中で泳ぐ

そんな夢から
醒めたとしても
心は強く
優しくなびいて

口笛で消した
魔法の合図に
現実がきっと
答えてくれる

だって前よりも
良く見えるでしょう
月も星も人も
指先でさえ

君を指すために
空気を揺らす
僕を生きるために
約束をする


自由詩 ロマンス Copyright ミナト 螢 2019-01-16 17:43:06
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