シグナル―木洩れ日のなかで―
ペペロ

あのころまだ

ふたりは人生一回目だったから

ぶこつだった

ぎこちなかった

ぼくはピンクいろの布団を

蹴とばしたし

あたしはあなたが寝るのに

電気を消さなかった


ぼくのいのちは狙われていた

あたしはあなたの骨を探した

おおきなおおきな木のしたで

木洩れ日のやすらぎのなかで


あのころまだ

ふたりは人生一回目だったから

ぶこつだった

ぎこちなかった

ぼくはピンクいろの布団を

蹴とばしたし

あたしはあなたが寝るのに

電気を消さなかった






自由詩 シグナル―木洩れ日のなかで― Copyright ペペロ 2019-01-16 11:01:25
notebook Home 戻る  過去 未来