したいのそばに咲くハな 捨て息 それは赤い
狩心

進みたかった

やり直したり
足踏みしたり
違うルートを突き進むのではなく
ど真ん中を正しく進みたかった

正しいルートは分かっているのに
そのルートを進むことができない

違うんだそうじゃない
何度もパズルを組み替えた
大切なものを捨てることが出来ずに
ただただ強くなっていった

もうこれ以上強くなっても意味がなかった
求められているものは強さではなかった
求められているものは純粋さだった
大切なものではなく、
本当に大切なものだけを掲げる必要があった
20年前から知っていた
こうなることを
そして
20年前に既に見つけていた
本当に大切なものを

勇気だけが足りなかった
いやそうじゃない
下手な優しさを覚えてしまっただけだ

竹やぶは焼けた
竹刀は腰元にある
静かな焼け跡に降り続く灰
竹刀を抜いて 利き手に握り
前傾姿勢で走り続けている
取り囲んでくる木の葉の灰の
人間らしき異形の影を切り払っては
飛び散る灰を浴びて目を瞑り
鎮魂歌
目を開けて
首を傾けて痛み
もぎ取れて進み
首無しライダーとして
走り抜けていく ショウシンの荒野

体はどんどんとよじれ
ドリルのように回転し音速の
光速の一つの流星の如くマシン化し
もはや周囲の風景はすべてぼやけて残像
何も認識できない
そして
心音はどんどんと大きくなっていく
すべては黒い点にメタファーされて
それらが敷き詰められた
真っ黒い空間になり
明滅する
真っ白くキラキラと
銀河の星屑のように
意味もなく
私は

誰も追いつけない程 孤独に
速くなる必要が あった
もし君と永遠に 分かり合えなくなるとしても
    君
    と

    僕
    を
    守
    る
    た
    め
    に
     もはや道の上を歩くことは出来ないと分かっている

オールでカヌーを漕いでいる
背中を前にして
目も手も必要ない
オールは胸に直接突き刺さっている
水面の波紋を翼のように何度も広げて
存在しない岸辺に振動を届けようと
必死で
漕いでいる
それらが
何かを脅かすとしても
渡しの心はそれらを無視して
純粋に生きることを叫ぶ
単一の
オールが
胸の中の筋肉をほじくり回し
渦巻きの苦痛を
エンジンとして
首の無い渡しは
深遠の黒の中を
時間軸をも無視して
突き進む

細胞の
中に弾ける渡しの
過去の恋人たちが
さよなら さよなら と言い
異化されていく
もうここは未来で
過去に戻る必要は無かった
確実に何かが変わっていた
そう、
もう、
快楽にも希望にも安らぎにも支配されることなく
正しさに惑わされることもなく
使命だけが横たわる無限の荒野を
氏名を踏み潰しながら無視して純粋に
永遠に距離の縮まらない
地平線を追いかけて
走る

走るのではなく
軽やかに滑っていた
何処の地点にも着床しないように
軽やかに滑り続けた
足の無い腰から生えたスケート靴の
人殺しのような鋭い歯が
何処までも摩擦係数を信じて
軽やかに滑っていった


死にすぎた生が死を超えて
生から一番遠い場所で
世界に大きなカイを作ろうとしている
そのカイは
命など
はじめから無かったということ

無が夢を見ている
こう在って欲しいなと
無が夢を見ている
本当は何も無いのに
無が夢を見ている

真実ではないことが
真実かのように在ることが
創造ならば
もう、やめてしまえばいい
            ・
           ・
            ・
           ・
         ・
      ・
   ・

私は労働で毒する
のではなく
朗読したい
純粋に
ロードを食いたい
美ロードのかさぶたを剥がしたい
歯が死体な為に
傘で豚をブッ叩きたい
キタイが折れても一つにまとまる様に
努力したい

キタイは挫折する
骨もなく正座を愛する
煌めく夜空の鉄板にプレスされて
苦しいと言いながら
気持ちいいと喘ぐ
耳から出た舌が
顔面に巻き付いて広がる
ジャンケンパーの
くるくるパーの挙動、不審で
ああ、バカになりたい
不時着する飛行機がGOGOと
地面の中を這いずり回る
音を聴く

字面が
事件と浮き上がって
ほろ酔い不倫なんかして
風鈴、灯火で
背徳のサンタクロォォォスがぁぁぁ
語ろう素の焼肉を食いながら捨てぃぃぃぃきしぃぃぃやぁぁぁ
海老反りになってピィィィスしぃぃぃぃやぁぁぁ
人間の気配がなくなった1919の夏 イキ狂い
ハンセイエキの命は
 気まぐれに毒され
凝視した汗の中を非行する泌尿器の欠陥が
努力の結婚を装って
卑劣な身体と心を分離する!
身体は飛び立って!
    心は落下する!
字面の奥へ奥へと
禁断の花をほじくるように
エンドレスに鼻血が出るように
あなたが窒息している秒針!!
震えて動かない!!!
迷路の中で料理する拷問
それを透明人間に食わせるメニュー
メニューが材料に分解されて
材料が価格帯に分泌、エキされ!
駅から去る!獰猛犬がぁ!!噛み付くゥゥーー!!!

文筆が
元素にゴミ出し、分別されて
透明人間の輪郭は光り、
発見されて
射殺される
いないいないばあ、
精神体Zのキドウ
おばあさんは昨日、
梅干しを食べた

境界線を

表現しなければ

良かったものを

       物置で眠って、
夢うつつにシャボン玉を飛ばす
いち   にー   さんっ
数を数えている間に気持ちよくなる
個々が何処かも分からない
閉鎖空間で
夏の代名詞の金魚すくい 怯えたァ?
だって金魚がジタバタするんだもの!
ジタバタ 自分にしか知り得ない音
ヒラヒラを靡かせて
処女膜があっさり破られて
水の重さにも耐えられなくて
大口で水を吸っちゃう
ワタシハ

この海をすべて吸い尽くし
生物を殺したい
一匹残らず
飢餓状態の現世で字源を目撃
ピンセットで眼球を拾った後
絆の傷跡を顕微鏡で覗いて
時限爆弾を優しくセットする
限られた字姦の中で走る
柱となる 突き破り支える
槍となる 引き延ばし硬くする

ヤリ異化の疾走は連動して
あらゆる顎と建物を北海道させていく
とても寒い大自然の
青春の法律が改定されて
ガクガクと震える瓦礫の
「今夜がヤマだぁ!」の中で
チクタクとうるさい濃霧

無数に飛び交う矢も見えないおまえ
小鳥のさえずりは
パイずりの摩擦係数は
いつ爆乳するの?
今でしょ ぼい~~ん うぉおおお俺の快楽装置がぁぁぁ 死に体

したい、に咲く花がとても美しく
美しさの裏側にはいつも犠牲が在った

今は嘘の躁鬱の巣窟だった
そうだ、そのとき、
少女が症状のハエを叩き
過去が真実の創意工夫のように見栄
未来は下痢の連続で錯乱 落ちる魅了
サド ビシ ミシ ビシ ミ ゴモル

散乱する鏡の破片が描く エキ=ス
空を切り裂く無限の美しい カアブ
愛するお知りの 尻取りの愛間に
二日酔いのカーブが上下で重なって
物販 熟れまくる
溢れ出す肉変
盛られた肉片は過去を覆い尽くす
どでかい瞳の万華鏡になる
パチクリ
ぐるぐると栗とリスが増殖する
口のような目が輪唱し
誇りで神経が痛み
異常に発達した寝癖は
胸を張ってピンと立ち
乳首ピント タッチし、
一念発起 諸行無常が騒ぎ立てる
涙の唾液と炎の渦巻き
クソ巻き
ぐるぐると髪の毛を丸めて
産卵を始める過呼吸

まだ物置の中にいる
あのカラダは

黄身の皮膚が柔らかで
僕は白目で自殺する他なかった
角は生えていないし
体は丸く
高く飛び跳ねることもできない
水面の上を 波紋を起こさずに
軽やかに愛することもできない
ざらついた丸のボクハ
どうしたらいい

三日三晩
名もなき踊りを踊ったら
君と僕の冷静スープの間に
君と僕ではない情熱の器が
ぽつんと
ひょっこり違反していた
均衡を司る天秤のように
はみチンして
それをドアに挟んだ
ドアが閉まらないように
ちんこを
しっかりと挟んだ

誰にも目撃されないと
約束したのに

中に写る中ではない鼓動
朗読の中に潜んでいる体液
沢山の死に飢えて
沢山の裸体が踊り
死の上に立とうとしている

突然言われても分からないシ
千差万別の裸体詩
真裸万象の如く
秘め事の影
ゆらり

竹刀を振りかざす
君はまだ諦めないだろう
無に還るそのときまで



知っていた
生まれる前から
オールが擬意擬意と水面を撫でる
それらが
何かを脅かすとしても
渡しの心はそれらを無視して
純粋に生きることを選ぶ
単一のオールが
胸の中の筋肉をほじくり回し
渦巻きの苦悩を
エンジンとして
舌の無い渡しは
深遠の黒の中を
主観軸をも無視して
ぐるぐると回る朗読

存在しない岸辺に振動を届けようとしている
セイメイはまだ
そこに在るのか

ああ

少なくとも

おまえだけは、


自由詩 したいのそばに咲くハな 捨て息 それは赤い Copyright 狩心 2019-01-15 00:53:17
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