屑しながら
朝焼彩茜色



死にたい訳ではないけれども
毎朝大袈裟に 浮遊をさらに包む

人生が少しずつ速く伸びて
その場所へ齢と糧とささやかな幼い心を
献上でもするように 同じ手順で繰り返す

バイオリンの姿も声もしばらくカーテンで隠し
晴れた空へ死にたい訳ではない血液に隠れた灰汁を
間違えて献上してしまいそうになる

人に寄りかかりたい
とりとめのない屑な星の戯言
無駄に灰汁だけ相手して困憊の屑な常
星が星を掬えないように
自分で自分を救えない

死にたい訳ではない
生きたい訳なのは確かとしかり踏んで
自分に自分を献上するくらい強かに
晴れた空へもってゆく

浮遊しながら
屑しながら










自由詩 屑しながら Copyright 朝焼彩茜色 2019-01-09 11:32:16
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