● 魔法のグリーンピース ●
足立らどみ

平成が終わりを告げるころ
君が生まれた
首の皮一枚残して
始まる世界の再生とともに
君は育ってゆく

君が活躍するころには
僕はいないかもしれないが
君の開花に
細やかな手助けができるよう
小さな仕掛けを作っていこう

地球は一粒の
魔法のグリーンピースだ
傷つけずに守り通し
かならず芽吹かせる夢をみて

ジャックと豆の木みたいに
君の心の大空に伸びてゆき

大男が現われたら気配を消してね
成功すれば世界は反転するだろう

見つからなかった鍵が光り輝いてくるはず

上手くいかなくても
魔法のグリーンピースの
夢から覚めたとき

世界の浄化は
終わっているはずだから

そのときまでは
生きのびて


自由詩 ● 魔法のグリーンピース ● Copyright 足立らどみ 2019-01-05 10:11:22
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