コラージュ2018
梅昆布茶

さびしい道化師は
観客のいないサーカス小屋にひとり
空中ブランコや象の玉乗りの夢を見る

もう雇い主なんていやしないが
故郷にかえるまえに思い出にあいにゆく

もう料金箱にはどんな人生も詰まってはいない
手を振って子供達が去ってゆく
そうみんな大人になってゆくんだ

空につながる道にはコスモスが咲き
園丁のいない庭園は荒れ果ててゆく

お手紙ありがとうございます

大好きな哲学者が別な世界へたびだってしまいました
だいたい愚昧な輩は命を惜しむあまりあとに残ります

僕の最大の畏友であり内省と奔放が持ち味で
きれあじ良く生きていたかとも想うのです

いまでもある意味つながっています
僕は相変わらずだらしなく生きていますが

でももう20年生きてもそれは変わらないのかもしれません

遅かれ早かれ僕も空に還るいのちです

















自由詩 コラージュ2018 Copyright 梅昆布茶 2019-01-02 07:41:48
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