雌雄眼
ミナト 螢

黄身の大きさが違う目玉焼き
食べれば同じ味がするのだから

きっと左右のバランスが違う
この眼にだって夢は見えるだろう

頭は嘘を付かないプロペラを
心で回して不安定になる

前髪で隠す小さな右眼を
そっと唇で伏せてくれる人

その時は優しさが何倍にも増えて
光よりも強い愛が宿るよ

あぁ君をもっと良く知るために
黒いカーテンを引くのはやめて

眩しい世界に生きていること
視線の先まで感じていたい


自由詩 雌雄眼 Copyright ミナト 螢 2019-01-01 13:24:09
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