布石
服部 剛

風の招きに集められ
ひとつの夜に出逢う僕等は
互いの盃を交わす

この胸から
静かに踊り出す…心音の行方に
物語の幕はゆっくり上がる

誰にも知られぬ遠い夜よ
うずくまる闇にふさがる
あの部屋に〝何か〟があった

僕等は紐解いてゆく
透きとおる糸を辿るように歩き出し
一通の手紙を誰かに届ける日まで  






自由詩 布石 Copyright 服部 剛 2018-12-31 19:20:33縦
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