六時の冬空
邦秋

愛想笑いで過ごした昨日は可哀想だ
そんな反省を笑ってる

感傷的に慰めてくる君も結局不干渉
そうさ僕は「対岸の人」だね

抱えきれない想いを綴って
折り畳んで君の知らない僕を脱いで 
開けたドアも 明日は閉じたくなって
誰も気づかぬ新月になって

相性が合う そんな風に思ってくれた
対象は日差しに恵まれた向日葵

時が流れ 綴った想いも
蜘蛛の巣から零れ忘れ去られて
この手をとって岩間から引っ張って
誰も傷つけない太陽になりたくて
海を青く煌めかせては 刹那 消えて

いつの間にか眠りに落ちていて
ふと目醒めたときの窓の外
夜明けか夕暮れかが判らぬ
冬の薄暗い六時の空

人は僅か一言の言葉で
総てを理解されるはずもないから
光求め 時には闇を愛し
相対する自分と共に生きてる

生きてる


自由詩 六時の冬空 Copyright 邦秋 2018-12-30 10:06:00
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