裏と表と回転と
そおっと生きる

裏が表を憎み


表が裏を憎み


そして回り始めた


回る 回る


裏が表を亡ぼすために


表が裏を亡ぼすために


回る 回る


己だけになるために


己以外の全てのものをなくし


己だけになるために





表が裏を求め


裏が表を求め


そして回り始めた


回る 回る



表が裏となるために


裏が表となるために


回る 回る


一体のものとなるために


全てのあらゆるものが


一体のものとなるために





前者を負の回転 後者を正の回転 と呼ぶならば





負の回転が目指すのは1なんだろう、しかし行き着く先は0なんじゃないか



正の回転が目指し そして 行きつくのは均一な無限大なんじゃないか





負の回転の速度はゆっくりと、次第に速度と加速度を上げていくんだろう。


正の回転の速度はずっとゆっくりなのか、どうなのか、今の私には解らない。





負の回転には摩擦があるんだろう、速度を上げるほどそれは大きくなる


それを回し続けるには、何か別のエネルギーが必要で、摩擦の影響で、熱を持ち、時に妖しく美しい光を放つのだろう。

摩擦がなくなった瞬間に、速度は恐ろしいまでに上がり、解放され自由になり己だけに一つになったと思うのと同時に全てが終わり0になるんだろう。





正の回転には摩擦はほとんどないんだろう。

それは、調和し静かに穏やかに流れるんだろう。

時につまらないと感じるほどに

ゆっくりと ゆっくりと

無限大を目指して増えていくんだろう




この回転の向きを変えるのは大変なんだろうか

そんなことはないような気がする

個人の中でのそれは

電池の-と+を入れ替えるように

心のスイッチを切り替えられれば

変わるんだと思う

でもそれはたぶんその人自身にしかできないけれど その人だけではできない

そうなると、一気に流れが変わることもあり得るんだろうと思う





自由詩 裏と表と回転と Copyright そおっと生きる 2018-12-26 11:13:16
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