外来受付窓口前にて
秋葉竹


病院の
待合室で
詩を書いている
詩、
とは、
その場のリアルを追求するものであるから。

うそ。
暇だから、書いているだけ。


地獄の
三途の川で
詩を書いている
詩、
とは、
地獄のリアルを追求するものであるから。

うそ。
死んだから、書いているだけ。


スーパーの
レジに並んで
詩を書いている
詩、
とは、
日常の苛立ちを追求するものであるから。

うそ。
ムカつくから、書いているだけ(うそ、ちゃうやん?)。


悲しみの
心の中で
詩を書いている
詩、
とは、
悲しみの中の色を追求するものであるから。

うそ。
無色透明だから、書いているだけ(ま、色は、ないわなぁ)。


地球の
大阪で
詩を書いている
詩、
とは、
なにわの空の下で書くものであるから。

うそ。
デモナイノハ、ソレガ一番きれいナ青空ダカラ(ほんとうにきれいな)。


ほんま、
ふるさとが一番である。
という詩を、
ウチは書き続けるさかい、
そのためだけに
詩を書き続けていくさかい、
病院なんて
来てる場合や
ないっちゅうねん、

なぁ?

まだまだ、
生きていかんと、あかんわ、

なぁ?







自由詩 外来受付窓口前にて Copyright 秋葉竹 2018-12-25 10:48:07
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