半月とのっぺらぼう
ひだかたけし

秋の夜に
煌々と浮かぶ半月は
闇に艶めく大地のあちこち
銀の涙を溢しながら
陶然として傾いていく

わたしは寝床でゆっくりと
その推移を辿りながら
迫り来る世界の無表情に
今夜もやっぱり耐えている





















自由詩 半月とのっぺらぼう Copyright ひだかたけし 2018-11-17 18:53:34縦
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