解散
ミナト 螢

だるまさんが
転んだ
そこにいたはずの
みんなが消えた

時の流れに
目を瞑りながら
眠ってしまった
呼吸を残して

戻っては来ない
人の足跡を
散りゆく落ち葉が
埋めていくから

誰も見えずに
何も聞こえずに
大人になって
踏んでくのだろう

だるまさんが
転んだのはきっと
片目だけで
歩いていたせいだ

みんなもうひとつの
目を入れるため
それぞれの場所へ
向かって走る


自由詩 解散 Copyright ミナト 螢 2018-11-16 07:53:19
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