東の国の眠らない夜
るるりら


ひんがしのくにのね 群らない夜は
だれもか大勢の中で たったひとり
回遊魚のように 周回する深夜バス
満員なのに みんな たったひとりきり
だれもが どろりととけた目をして
混雑した車内の中で ひとりきり

ねてもさめても 大勢のひとがいて
いつまでも眠らない夜を走るバスは
ふたつのライトを真っ赤にして
海の底をおよいでいるのに誰もきがつかず
朝をめざしてはいるけれど だれもが時間を捨てました



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即興ゴルコンダ(仮)参加作品です。題名は、社町迅さんです。
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自由詩 東の国の眠らない夜 Copyright るるりら 2018-10-21 21:25:57縦
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