石畳の道
st

秋色に染まった街の

坂の上の教会へと

つづく道は


きみが教えてくれた

思い出の道



枯葉が舞い落ちて

石畳の道を飾り


きみは枯葉をひろって


とってもきれいね

でもすぐに色あせるのよ


といっていた


色あせる

という言葉が

気になって


きみの横顔を

じっとみていた


あのとき

きみはもう

変わっていたのだろうか



いま枯葉を手にしても


吹き抜ける風のなかに

きみの香りはしない


いつもきみが開けてくれた

教会の扉を開き


ステンドグラスから差し込む

やさしい光のなか


ひとりで手を合わせ

きみの幸せを願いながら



秋の日は暮れてゆく






自由詩 石畳の道 Copyright st 2018-10-15 12:26:40
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