海の涙
犬絵


ブランコが
風に
揺れ


止まったら
音も
止む


ブランコが
止まったら
寒月も
マネをする


夜の都も

止まれ


とか
そんな
願いは
叶わない




乾いた瞳(め)

汚れた毛

野良犬

寝場所を
求め
首を
ふる




夜の
おと
ブレーキの
軋む
おと


自転車で
坂道
くだると
ここちいい
流れる
ネオン

勇気

切り
裂き


壊れない
ために

飲みほして
飲みおわり
ただ過去が
けがされて
だれの目に
浮かぶのが
ほんとうの
海という?


海をみて
波を聴き
潮の
香り
口に
知り


震えてる
寒いのか
怖いのか
悲しくて?


静けさが
波のねに
眠らされ
しん。
となる


静けさが
けもの射る
命捨て
泣きじゃくる
そのけもの
命のね
聴こえたら
震えだす


震えだす
寂しさを
止めるため
頂きたい
あの夜と
変わらない
あすをみる
優しい瞳(め)








自由詩 海の涙 Copyright 犬絵 2018-10-14 08:59:23
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