誕生日
ミナト 螢

ロウソクを吹く
何回かに分けて

煙が目に入り
涙を連れて行く

空っぽになった
誰も訪ねてくる
予定のないスリッパは
値札を切るまでが前夜祭だ

暖めた部屋の壁が
白い生クリーム
みたいに甘くなくても

あなたと呼吸を重ねて
バースデーケーキを
作れたなら

私はいつでも
歳をとってやる


自由詩 誕生日 Copyright ミナト 螢 2018-10-10 16:30:37
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