レス
中村 くらげ

セックスなんていう言葉を検索してしまうような
思春期のような哀しみをざわつかせて
夜の天井が落ちていく

触れると壊れる
砂糖菓子を積み重ねて
ウイスキーに火をつけたら
それこそ赤く腫れあがる

甘い夜が横たわって枯れていく
それを見てる
それを見ているだけで
夜が更けて

甘い夜が遠ざかって冷めていく
コーヒーの湯気の中に
紛れ込んで

アペリティフが通り過ぎた
喉元から声が聞こえてくる
分解された後で

もういいよ
おやすみ

もういいよ
おやすみ




自由詩 レス Copyright 中村 くらげ 2018-10-10 01:31:12
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