言い訳
秋葉竹

泣き声に驚いて、振り返ると
君はその夜も凍っていた

孤独の両眼の、睫毛の淵から
にじむ涙を、じゃないといいはる

綺麗な唇が、話しかけてくれるのは、
自分がいかにしあわせなのか、の、嘘だ

それで、自分が嘘つきだから、
いつも、凍って、泣いている

青い線香花火の煙が、
秋の夜風に乗って来て、

目にしみるの
などという、言い訳など、しつつ


自由詩 言い訳 Copyright 秋葉竹 2018-10-09 07:55:51
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