未来の選択肢
番田 


けだるさの中で空港についた日だった
僕には連れも出迎えもなく 一人
何も照明のあてられてはいない
異国の暗がりの道を歩いていた 


僕には 守るべき何かが そして
今はあったはずだったのだけれど 僕は
今は東南アジアの片隅を歩いていた しかし
昔は 一人で歩いてはいなかった道を


捨てていくものと それから
僕が これから得ようとするものの 
選択をする時間はのこされてはいない そして
明日は 便がもう出てしまうから 


それとも最初からそれは決まっていたのか 飛ぶ時に
荷物を持つことなどできなかった
得ることもできないものをのせて そして
僕は翌朝南部へ向かう便に乗った のせるべきものを残して



自由詩 未来の選択肢 Copyright 番田  2018-10-09 00:33:56縦
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