秋というだけで
st

秋というだけで 物悲しい

青空というだけで 晴れ晴れとしてくる

恋人というだけで なつかしい

愛というだけで 燃えてくる


秋の夜長の 想いの庭に

いとしい言葉たちを

植えてみた


目を閉じると 

コスモス畑は花ざかり


そう

あの秋の高い

すみきった青空のした


きみとコスモス畑へ

ピクニックに行った


僕はコスモスよりも

きみのほうをみていた


恋人というだけで なつかしい

愛というだけで 燃えてくる


あれからずいぶん時がたったけど


きみはどうしているだろう


今僕がみつめているのは

あのころのままのきみの横顔



コスモス畑のなか








自由詩 秋というだけで Copyright st 2018-09-29 06:44:08
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