レンズの向こう
福ちゃん

夜に眼鏡
見えないが見つめるその先
視力0.4
レンズ越しの未来

月明かりに眼鏡
綺麗なものを探そうとして
反射する君が一番美しいというジレンマ
視力1.2
見えないものを探している

黒猫に眼鏡
作られたモノ越しに見る世界がどうして真実であるものかと
語ってくれる唯一の生き物
視力0.1
夜の空気が彼のしなやかさを伝えている

僕に眼鏡
レンズ越しに見る景色をそれでも僕は好きだと思う
視力0.04
心動かすものならば
不確かであっても確かにそこにあるのだと思う


自由詩 レンズの向こう Copyright 福ちゃん 2018-09-23 02:18:07
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