白蛇
犬絵

秋の
夕べ
芝生

虫の
ねいろ
隠す

笑い
声の
渦に

とまる
赤蜻蛉に
かぜ

虹の
噴水
ながめ

公園の
芝生に
寝て

神々の
笑顔を
怒りに

変えた
木々の
枝に

吊るされた
奇妙な
果実

とても
苛酷な


ほんと
聴こえる
草むら

ブランコ
漕いだ
むかし

隣に
子供
いない

いまは
いない
だれも

闇夜
待つ
風は

吹いて
やんで
吹いて

白き
姫の
夢の
笑顔
凍てて
見つつ
なみだ
落つる
そっと

夢を
ともす
灯り

やつれ
果てた
顔の

一匹
白い
蛇を

照らし
燃やし
ころし

死んだ
蛇を
さがし

さがし
言葉
消える

しんと
静か
夜へ



自由詩 白蛇 Copyright 犬絵 2018-09-22 07:54:06
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