ドンムアン空港からホステルへ
番田 


バンコクに僕が到着した夜
頭に入れておいた空港の複雑な地図の中に僕がいた
しかし さまよいながら 歩いていた 
そして 空港の建物の中から 僕は這い出た 


ホステルへと 僕はネットで予約した紙を持ち
湿気と暑さにぼやけた頭で 大量に流れる 車やバイクの
国道の光を見つめながら そして 歩きながら
車やバイクとともに 僕も流れた


そして 立っていた老人に ホステルまでの道をたずねた
日本と同じには どこか見えない そんな不思議な風景の
おぼろげな光と影を捉える 僕の目の感覚
信号機のない 長い道


野良犬には注意しなければならないのだが しかし
この通りの信号は 運転手に合図をすることだけだ 
屋台の光は 薄汚れた緑色 いつものように人が働いている
地元の人が食べに きっと そこに来るからだ




自由詩 ドンムアン空港からホステルへ Copyright 番田  2018-09-10 00:36:07
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