四季彩の風と空
むっちゃん

雨上がり まだ見ぬ楽土 虹に賭け 深草恋しい 梅雨しぐれ

ゆらゆらと 風の子守か ひまわりの 裏に隠れた 草虫ひとり

キラキラの うねりゆったり タイヤの浮き輪 浅瀬の小魚 遊び仲間に

川遊び イトヨ、オイカワ、ニゴイに ドジョウ みんな追憶 時の功罪

蚊帳の中 煙る線香 カエルのコーラス 迫る藪蚊の 羽音も高く

打ちたたく 波風明けて 鉄船冷える 秋空高く 虫の音弱く

夏はゆく コオロギ招く コンビニの 自販機下の 水糧にして

夕風の空 秋の香深まり 里もえる 落葉舞い上げ 駆け抜くバイク

白鳥待つ 苅田の新芽 そこかしこ 隊列飛行の 鳴き声近い

寒雀 稲喰い肥えて 昔料理し 今はエサやり つかず離れず

木登り 缶蹴り 雀打ち 我が目を打つて 罰当たりかも

吹きひびく 頬にまとわる 冬の波 流罪の海は 今も、変わらず

冬日陰 凍る足跡 重ねて歩く とける間もなく 光を待つて

冬の朝 真っ直ぐ登校 軽やかに 下校は腰まで もぐって帰る


春あら田 オケラ逃げ出す 田植えかな カエルの響き あと少し

アマガエル 独り鳴いてる 春冷えの 旅立つ朝が 嬉しそう

ふきのとう 大きくなつて 草もえる 別れと出逢い たかぶる季節が。




自由詩 四季彩の風と空 Copyright むっちゃん 2018-09-09 07:41:01
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