こっそり青空
秋葉竹


死んだ恋、
僕の命という顔をして
こころのなかを転がっている

夜空には
青空かくす闇があり
雲を剥がすと、こっそりみえたよ

遠くから
聞こえる歌は花びらを
かすかに震わせ 月を浴びるの

キャサリンが
レモンのアメ玉くちびるから出し
奪えばいいわと 言った気がした

飴玉を
もらう動作のはずだった
それがファースト レモンの味キス

そうなんだ、
へー? 私じゃダメなんだ
どんなにバカでも傷つく無理解

キャサリンと
相合傘に、ポツポツ雨音。
少しは濡れても(このあめ、つづいて………)


惚れちゃった
ように瞬きさえせずに
僕を見つめる少女人形


もう、やめて!
あなたが選ぶいちばん大事な
なみだを笑顔にすり替えるくせ。







短歌 こっそり青空 Copyright 秋葉竹 2018-08-22 00:40:52
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