残暑から始まる
葉leaf


ひまわり畑に抽象など要らない
ひまわりが人のようにひとりずつ
死んでいく死んでいく真昼
ひまわりは枯れては青空を見返す
死をさえぎるどんな光も要らず
衰弱はどこまでも澄み切っていて
笛の音のように鳴り渡る残暑の夏
か細く途切れ途切れに風にかき消されて
それでも残暑は鳴り響いていく
あの見果てぬ夢である季節の全壊をめがけて


自由詩 残暑から始まる Copyright 葉leaf 2018-08-16 04:48:26縦
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