瑪瑙
R
最果てに近い島の隅で小石を探した
波の音とゴメの声を頼り
転ばぬように
石の浜を
poco a poco
(
ぽこぽこ
)
進み
まあるい石ころ
とがった石ころ
かたい石ころ
おもい石ころ
踏みしめて
もう何度捻ったかわからない足で
小石を探した
目標も目的もないけれど
小石を探した
おおきい石ころ
ちいさい石ころ
かるい石ころ
しろい石ころ
摘まんでは透かし
もう何個拾ったかわからない指で
小石を集めた
目標も目的もないけれど
小石を集めて
最果てに近い
干場
(
かんば
)
の隅へ皆捨てた
昆布
(
こぶ
)
の囁きゴメの足音
織り込んで
石の墓は
poco a poco
(
ぽこぽこ
)
育つ
自由詩
瑪瑙
Copyright
R
2018-08-11 17:28:52