紙のふね
はるな
ゆれながら
ふれると
濡れる
てのひらがあついことは
天使みたいに
すばらしい
朝がきて
夜がきて
また朝がきて
夜がきて
鳥がとんでいく
名前をよばれる
ふりむく
また
ゆれる
愛が
そうときめた
安らかさで
私の道を
奪ってゆく
ひとなでごとに
色を変える
風
いっときでも
おなじ舟に
乗ったことが
ほこらしいな
いまはもう
濡れて
ひしゃげた
紙の舟
自由詩
紙のふね
Copyright
はるな
2018-08-09 22:20:00