高原にて
春日線香
死んだ人ばかりの町で悪口を言いながら酒を飲む。その後は近くのダムから流れてくるせせらぎに沿って歩き、誰もいない土産物屋を覗いて、峠にへばりついている古い駅に辿り着く。そこまでは一言も喋らなかった。駅舎の屋根越しに峰が輝き、美しい三つ子のように並ぶ塔の周りを大勢がそぞろ歩くのが見える。高原の爽やかな風が首筋に触れる。
自由詩
高原にて
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春日線香
2018-08-08 16:07:39
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