孤独な楽園
ミナト 螢

壁にもたれてる膝の頭が黒ずんで
地球のホクロみたいに残された

この家は少し広過ぎるから
ひとりでいると寂しくなるよね

膝を擦ると火が起きる仕組みで
燃やしてしまおうと思ったけれど
雨漏りの酷い屋根に隠れてる
あなたの涙で生まれ変わります

希望を捨てないように
夢で濡れていたい

この先もずっと同じベッドで
寝返りを打って明日に辿り着く

あなたのへその上に立っているなら
世界でいちばん孤独な楽園
何もしなくても咲いてくる花が
天国の風を今も待っている


自由詩 孤独な楽園 Copyright ミナト 螢 2018-08-01 10:01:59
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