抗う
寒雪

一晩泣き明かした女の瞳のように
周囲を滲ませる茜
いずれ世界を黒い血で染め上げようと
少しずつ茜を吸い込んでいく宵闇に
抗おうとして激しく魂を燃やす


だからおまえの朱色はそんなにも
おれの心を蝕んでしまうのか



自由詩 抗う Copyright 寒雪 2018-07-27 11:10:06縦
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