インディアンサマー
梅昆布茶


同心円をえがいて僕らはまわる
軌道上の夏はいつもただしく狂ってゆく

微調整のきかないままに歴史は確定してゆき
人生は大概は傾斜しているものなんだって気づく

僕らはいつも延着して船荷は概ね腐ってはいるんだが
市場では普通のように売り買いされて消費者に届く

誰も嘘をつかないがだれもうそに気づいていない
ニコライ堂の連禱曲はいつか僕たちの歌になるのかもしれない

僕らのいちばん良い時の発端を僕らは発見していないんだ
インディアンの哲学はいつだっていちばんの言葉だって思う

人にあうこともたいせつだが
自分にあうこともたいせつなのかもしれない









自由詩 インディアンサマー Copyright 梅昆布茶 2018-07-23 21:29:18
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