おまつり
はるな
鉢植かってすぐ枯らす
屋台の金魚すくっては死なせるみたいなりぼん型につくられて売ってある帯の醜さ!
提灯の影のいちばんうすいとこめがけて投げたみずふうせん
いつまでもごむのにおいが掌にのこってた
暑い暑い夏がやってきて去ってゆき、
まだらに焼ける左腕や、
気持をかばってうす汚れていく右腕
安堵する、祭のあとをあるきながら
鉄板をあらうかたごしに、誰もわたしを待っていないのだと証明された夜明。
自由詩
おまつり
Copyright
はるな
2018-07-21 21:06:57