瓦礫 2
◇レキ

完全にすりつぶせ
火種完全にすりつぶせ
もう燃えたりしないように
全部壊せ
変わらず際限無く水銀が蛇口から出るから





これはもう毒ですらない
ゴミ
臭いだけのゴミ の不快感
生ゴミで埋まればいい





食うだけ食い散らかして
楽しむだけ楽しんで
金奪うだけ奪って
その上 帰って文句垂れ流して
ああ、いい人生だろうなぁ…





もう会えません
会えるようになるまでは
極寒のような毎日がいとも簡単に口を開けている


言葉なんか臭すぎて生ゴミだ
全員絶望して自殺すればいい
僕だけ生き残るから





僕をだませてよかったね
みんなでいたぶり遊べたね
おいしい光をたっぷり浴びたね
優越感に浸れたね
僕をだませてよかったね
素直をむさぼり食いまくりだね
金を奪うだけ奪いまくり
安心をありがとう
蹂躙という安心を

もういい加減
にやにやした上目遣いで
近づいてこないでくれないか、心の底から屑たちよ





生きているということ以外に
在ることは存在しない
全部霞のようなもの
まとうものも地位も
これまでのあらゆる蓄積も

皆唯一ある 生きている を
必死こいて滑稽に狡猾に
 生きている している
人は一瞬にしか住まないのだから…
なんてしていると
ぷー太郎の僕はある日ぽっくり撲殺されるなぁ





乏しいほうが幸せだなぁ
欲望とは追い立てられるということだ





思い違いじゃない
人の関係は価値観の違いが成立させる
個々人の様々な納得が成立させる
関係とはそれぞれが利益があると思うから生まれるものだ
時に互いの利益によって関係が生まれ
関係を持つために形式的に互いが利益を作る…





しらねーけど
互いが認めるだとか
空気に合わせるだとか
そんなんじゃねーの

獣は別に変身じゃない
グラデーションみたいなものだろう
別にみんなやってるし





青さの魔法は
知らないことによる憧れと
特有の異常な熱と
過度な空想なのかも
あるいは知らなさを、そのあるはずの無い壁を思い切り振り切ることができることか
要は無駄なエネルギー
エネルギーの無駄遣いが青さの美しさ
ならば、命を全部無駄遣いしたら、そんな美しさはないなぁ…





そいつは何も生まない
ただ拾って捨てるだけ
いっちょまえの顔はできるけど
やってることは何も無いくそ
ただ自分を立たせることしかできない
人の脳みそを
子ねずみちゃんの様に
うるうるしたかわいい目を
尊敬と嘲笑入り混じりながら微動だ燃せず見続ける





そいつはただ
狂ってプログラミングされた衝動と
あまりに幼稚な感情を思い切りはじけることをするだけの道具
そいつに実感は無いただの快感に反応する道具だ
だからそいつに何を言おうがそいつは何も聞いていない
ただ会話というていで反応すべきことを反応しているだけだ
そいつにはなんの実感も無い 反応すべきことを反応するだけ
そいつにあるのは快か否かのみだ
決められた物事の上面をはぐようにしかそいつはいない
そいつは空っぽの快に反応する道具でしかないのだから
そいつはどこにもいない
そいつは存在すらしていない











どこ行ったって一緒だな
書くことすら力ない

どこ行ったって一人だな
何したって変わらんな

乳母車の車輪をずっと一人でくるくる
回しながら遊んでいた頃と

着替える事は出来たって
自分からは逃げれない

適当なこと言ってはぐらかすんだな
生まれた時から一緒だね

仕組みが欲しいな
生きてゆくことの仕組みが





僕を蹂躙することで
生まれ、回り続ける関係が
いつもやさしく微笑みかける
ゴミで重くなってゆく
背負うほど
僕はどんどん痩せてゆく






この ちょっとした
赤い 赤い熾火は少し前に頂いた
ぼろくそに燃やされた僕の残り火よ
ほら 目の前の
君を殺意で温めてあげる


ありがとう
この火をほんの少しづつ
ジョーロでお花に水やるように
陽射しが今日も
ぬるくてごめんね
ザアザア消せよ
きらめく残った内臓は
生の狂気に隠されたまま
見えないな 力の明暗
僕にとっては
今日は随分風が強いな


貧弱に
何で見せなきゃならねえんだよ
どうせこの世の行き止まり
勝手に触ってんじゃねえ
勝手に満足してんじゃねえ
ほら お返しに
屑みたいに燃えやすい
お前を鼻で笑いながら
焼却炉でチンしてあげる
どうせ糞ほど面白くねえけれど
暇だし

2018/5/5





関係は罪を内包している

生きる事の狂気は絶えずこんなにも守り抜いている

生きる事の面白さはいつも真っ黒な顔をしている

夕方の
燃やし尽くしたような虚しさは
お礼言って 終り じゃないのね
次の餌箱 探しに 行くのね
前 向いて生きるって
きっとこういうことなのね

2018/5/5





周りをくるくる 許されない

ちょっとだけちくっと 壊れそう

笑う事すらしてくれない 絶望

こんな誇りに
こんな誇りに

2018/5/5





隠喩に生きる住人は
マッチ一本で火事のもと
お互いナイフ持って にこにこ笑うの
たまに自分刺して笑ったり
我が子刺して笑ったり

生が余りあるせいなのね
暇で 暇で 仕方がないのね

2018/5/5





忘れてしまいそうになる
忘れたら消えてしまうのに

忘れてしまいそうになる

忘れる程に重たくなるのに
忘れる程に苦しくなるのに

死にたくないよぉ
死にたくないよぉ  って

僕の精一杯のやさしさも さくらんぼ
ぷちって潰すみたいに 絶望


教えてください 絶望

2018/5/5





許され方を教えてください

 悲しみを教えるから

苦しみなんて屁の河童

ああ
死んじゃいそう
死んじゃいそうって
あっけらかんに笑っても

こんな絶望 受け取り切れぬ
両手からこぼれる
どうかどうか落ちないで

数えるように 飲み込むからさ

2018/5/5





ふらん ぷらん
ほら火ばさみで
ぎゅっと握ってみせてよ

なんて弱々しく歩いているうち
こんなに暗くなってゆく

やわらかすぎて
生きていたいのよ

ウフン バカン❤

2018/5/5




通用しないよ
若さの言い訳 黙殺されて

 広げて 温めて
あったかい っても

痛快に蹴り飛ばされる

明日が見えない
隠れて ごめんね

ぎりぎり笑って
歩こうよ

ぎりぎり笑って歩こうよ
死んじゃうよ

2018/5/5





こんなにも
僕の見えてる世界が全部
だったなんて


愛は死で

 愛を犠牲に

死を どうにかはねのけたいの


美しい内面だ
人の美しい内面だ
なんて美しい内面なんだ


こんなにも
僕の見えうる世界だけが
僕の全部でしかないなんて

死を前にして
それでも僕はきっとやわらかすぎる
無力に笑う事しかできない

行き止まりに ふわふわ笑う

2018/5/5




気付いたら
畳が頬に食い込んで

死にかけのようなあまりに苦しい夢にいる

どこにいるのか分からないけど

起きてみるのよ 絶望のここ



自由詩 瓦礫 2 Copyright ◇レキ 2018-07-21 07:07:59
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