ナプキンたち
はるな


ため息はこぼれるまえにのみ込まれ
地下鉄の風はまぼろしを吸い込んでしまう
それはここにあるのに
なぜ世界をみようともしないの?
スープ皿のふちにしがみついている言葉
噛み砕いておいてはき捨てるつもりでしょう
ナプキンたちはみていたよ
ナイフもフォークも
窓枠にはさみこまれたふるい錠だってみてたよ
あなたの瞳でさえ ほんとはみてた



自由詩 ナプキンたち Copyright はるな 2018-06-26 23:15:06
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