ホイッスル
ミナト 螢

命はいつも燃えたフリをして
シャツの襟に黒い灰を残す

戦ったばかりの今日でさえも
明日から見れば練習の日だろう

夕陽とゴールが重なるまでに
どれだけの汗を流して来たのか
果てなき夢の中で名前を呼ぶ

朝になる前の空白の時間
もうすぐ全てのスイッチが入り
歴史的ニュースが伝えられても
まだ何ひとつ残していないまま

ホイッスルを受け止めるこの胸に
ショルダーバッグを下げている僕は
生きることで延長戦を走る


自由詩 ホイッスル Copyright ミナト 螢 2018-06-24 17:34:52
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