透明銀河
ミナト 螢

眠り続けるこの気持ちは無色
誰の目にも見えない雨が降り
隠れるように君のことを想えば
生まれなかった言葉が胸にある

弾けるようなサイダーの泡が
華やかな命を絶って消える
まるで恋心の模様を描く
儚い夢をカメラで追ったよ

視線の向こうにいつも君がいて
跳び箱で空を掴む姿は
鳥の羽ばたきに良く似ているから
腕を組んでみたかったのだろう

10秒前は破裂しそうだった
心臓を元の場所に戻して
憧れの人の名前を呼ぶなど
壊れそうになるオモチャみたいだ

窓の外に出て眺める景色は
雄弁な光に当たり輝く
美しい世界で着色された
花束は君にとても似会うね

さり気なく伝えたいと思った
プレゼントを贈る理由を探し
いつかのために保存した言葉を
君に会う度に更新しよう


自由詩 透明銀河 Copyright ミナト 螢 2018-06-16 09:16:00
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