Girls
ミナト 螢

湧き上がる欲望に正直で
下着を脱がせたくなったあの日
バービーの透き通る白い肌が
消毒されたように冷たくて

人を殺してしまった気がすると
同時に人形の長い髪の毛を切った

それはまだ自由になれなかった
小さな子供の反撃に思え
近くの床屋でカットしてもらう
時間とお金があれば成功だ

胸の奥で眠る欲望が
行方をくらませて消えればいい

クラスメイトの女の子たちは
いつか本物に出会った時は
指先で舌の上で転がして
全身の肌をめくるんだって

誰かのために伸ばした髪など
絡まるだけで美しくはないよ

人混みの中ですれ違う度に
耳の穴から抜けてしまうけれど
誕生日プレゼントに貰った
イヤフォンの中身は爆音でした


自由詩 Girls Copyright ミナト 螢 2018-06-12 18:25:25
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