うみねこたち
藤鈴呼


だらだらと流れる水が
ダダ漏れするならば こんな瞬間
水滴が躍るのは
イルミネーションの内側だけ
例えば 光に重なった
偽りの 文字の分だけ
想いは 重りに量られて
謀られた分だけ
透明に 近付く

角度が不明だ
反響した壁の向こう側に
たわわに実る房がある
ぽよんぽよんと音がすれば
どんなテクニカルボールよりも
乗りこなせるバランスを
生み出せるのに

だらだらと流れる粒は
今 固まって
小雨に代わった

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°


自由詩 うみねこたち Copyright 藤鈴呼 2018-06-02 09:30:15
notebook Home 戻る  過去 未来