星のさざなみ
秋葉竹

繰り返す月の宴の新月に
死者に呼ばれる女郎花(おみなえし)咲く


鏡という悲劇をうつす斜めから
なんど斬っても残らない傷


虚ろな眼春の終わりに死ぬ虫が
浮かんで落ちる写真を撮った日


おもいから手放した夢星になり
千里万里を流れ流離(さすら)う



短歌 星のさざなみ Copyright 秋葉竹 2018-05-27 05:18:23
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