わるいゆめ(故郷に思いを馳せている人の歌)
古具をふね

 透明の鉄格子が罰を呼び、罪を阻害する
 赤、病める魂を込める格子は鮮やかだ……

 外に出たら俺は何をするのだろう?

 蜻蛉の目玉が現世と隔たり、
 幻影の母が夏の連続体を生み出した
 狂気を孕んで美しい
 
 現実と狂気を攪拌する匂いは何処へゆくのか
 雑踏の音、幻覚の宴 風景画を打ち壊し、蜃気楼を取り上げた
 
 男を狂気へ誘う時は、長い夢を見る。
 今日も夢見る、
 黒く淀んだ
 わるいゆめ


自由詩 わるいゆめ(故郷に思いを馳せている人の歌) Copyright 古具をふね 2018-05-26 22:13:33
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