憧憬の街
秋葉竹

ドブ川に、真っ赤なバラを突き刺した、
ような東京タワーの夜景よ。


ひとごみをかき分け歩く足早に。
有楽町の階段よろめく、


さみしいと『いった』ことだけまだないさ。
『ひとり』ぐらしを、好きでやる部屋。


大都会、わからないんだ、太陽が
黄色いていう、ウソも、知らない。


こころから僕、餓(かつ)えるように東京へ
出たい田舎のにーちゃんだったよ。


こころから、あたしこの部屋、ふりむかず、
金波銀波の街で、ひとり寝。


ピサよりも傾き具合が良くないの。
スカイツリーを、見上げ、泣かない。


夢をみた。夢って不思議なバラの棘。
ふくらみきったら、破裂しちゃうね?


立っている。ここが異人に大人気。
インスタ、新宿、スクランブルだよ。







短歌 憧憬の街 Copyright 秋葉竹 2018-05-26 06:52:26
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