プロポーズ
秋葉竹
落ち込んでるときに、
自分も嫌いになって、
何もかもが嫌になって、
胸のあたりも苦しくなって、
何をどうしても起き上がれなかった。
そんなとき普段はしないんだけど、
あまりにもひとりでいるのがきつくなりすぎて、
とにかくひとりでいる世界から逃れたくて、
車の中から帰るコールをしたんだ。
すごく、久しぶりに。
屈託のない明るい声で、
今日の晩御飯?
ハマチのお刺身とお味噌汁、
とか告げられた日には、
なんだかほっとして、
本当のところ、なんてないことのないセリフだけど、
なんだかもう、ぼーっとしてしまったよ。
こんなに、あたたかい声してたんだ。
あー、だから、
僕はこの想い人と一緒に住んでんだなぁ、と、
心の底からきづく瞬間だったよ。
「結婚、しようか?」
自由詩
プロポーズ
Copyright
秋葉竹
2018-04-28 22:03:28