雪解け
宵闇

崖から飛んで
わたしが砕け散る音
花開くような
美しい命の調べ

息の白い春のこと
溶け残る雪の上に
あなたは眠っていた
しなやかな四肢を駆り
銀の風となった夜を
胸の銃創から滴らせていた

あなたは眠っていた
うららかな春の森で
鼻先の蝶を
まぶしそうに眺めるように
群れを抜けて
狩り伏せた牡鹿の肉に
二人で食らいついていた夜を
溶け残る雪に零しながら

岩肌に飛び散る
わたしの色
雪の白さを思わせる
美しい鮮血の華

春はすぐそこに


自由詩 雪解け Copyright 宵闇 2018-04-15 13:05:39
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