りぼん
葉山美玖

私は部屋着の胸元にシフォンのりぼんをつけた
それから長い髪をりぼんで束ねた
引き裂かれたこころを隠すために
サテンのようにきらきらした詩を織った

でも夜になると
躰のりぼんがほどけてしまうのだった
こころの傷は布で作ったりぼんで隠せない
体の傷は言葉の蝶結びで隠せない

りぼんを引き裂いた男は
どこかで平然と嗤っているのだった
あの女はおいしかったあの躰は旨かったと

そんな部屋の外の空気が嫌でたまらなくて
今日もわたしはいやいやと
靴のりぼんを縦結びにするのです


自由詩 りぼん Copyright 葉山美玖 2018-04-11 00:12:40縦
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